働く女性として“仕事と家庭の両立”を考える② -妊娠中の仕事と、産休後の仕事復帰へ-

松本 奈津子(株式会社セリオ)

更新:2016-05-16

仕事への責任感と罪悪感で、赤ちゃんを思わぬ危険に

結婚して半年、トントン拍子に妊娠が発覚した私は、待望の赤ちゃんに嬉しさと不安を感じながらも、相変わらず仕事に打ち込む日々を送りました。
上司も部下も同僚も、早く帰宅を促してくれる中、今まで1日の大半を仕事に費やしてきた私からすると、ありがたく、嬉しいながらもなかなか早く帰るタイミングが掴めず、早く帰ることで仕事への罪悪感が残るほど仕事人間になっていることに改めて気付かされました。
妊娠3ヶ月のとき、ついに無理がたたったのか、大量の出血により切迫流産と診断。
一緒に病院に行った母からは、『諦めておきなさい』と、事前に心構えもさせられましたが、結果は心拍がまだ残っているとのことで、絶対安静。2週間、仕事を休ませてもらいました。
療養させてもらったおかげで、何とか赤ちゃんも無事に週数通りに成長し、少しずつ仕事にも復帰していきましたが、その後も2~3回仕事中に出血。仕事の外出先から合間を見て、病院に電話することもありました。
その時、看護師さんに何度叱られたことか…。今ではその看護師さんにとても感謝しています。
妊娠がわかったのが10月で、そこからは冬の時期だったので、コートを着ると妊婦ということも周りに気付かれにくく、出勤の電車や街中では気をつけて動くようにしましたが、結局産休に入る手前の春までスプリングコートなどを羽織っていると、お腹が目立つ期間は少なかったように思います。
妊婦さんの通勤の大変さが少しわかったような気がします。仕事中にお腹が動くと、少し気持ち悪いようなくすぐったいような変な感覚になったり、お腹が張るとじっとしていたかったり、逆にトイレに行きたくなったり…と、なかなか仕事に集中することが難しい日もありました。

産休、そして復帰後の不安
そうやって、お腹が大きくなるのを感じていると、どんどん出産が身近に思えてきましたが、逆に仕事に関しては不安が募る時期でもありました。
産休中の自分の仕事、部署、復帰後の体制…などなど、目の前のことより、先のことが気になり、いろんな意味で神経をすり減らしていたように思います。
産休を取るお母さん方はたくさんいると思いますが、
皆さん、このように先に不安を残しながら休みを取っているものなのでしょうか?
皆、産休を取る制度に会社や個人がなれているのでしょうか?
女性の仕事参加は、これからの時代とても重要なことだと思います。あわせて「妊娠中の仕事」や「産休」には、大きな課題があることを身をもって感じました。
たまたま私は会社でも産休を取る社員の第一号でしたので、前例がないこともあり、自分が女性社員の新たな道を作ることも私の仕事の使命だと感じています。会社も産休に協力をしてくれています。女性の「仕事」と「家庭」の両立について「どういった支援が必要なのか?」を考え、取り組んでいきたいと思います。

 

執筆者

  • 松本 奈津子
  • 株式会社セリオ
  • 平成17年 株式会社セリオ入社
         人材派遣 コーディネーター 登録・面接・派遣先への配属などを行う
    平成21年 学童保育(トレジャーキッズクラブ)立上げ 指導員として1年
         マネージメント業務(指導員の採用・教育など)1年
    平成24年 課長昇進
  • ふぁみなび:株式会社セリオ紹介ページ