私が活動を始めた20数年前は子育てを応援してくれる場所・施策はほとんどありませんでした。お母さんたちの声を聴くと「どこに行けば同じ子育て中の人に会えますか?」「子どもにお友達を作ってあげたい」「家の中でずーと子どもと二人きり。誰かと話がしたい」多くの人の切実な"声"でした。
当時は遊びに来てもらう拠点もなく、自宅で電話や手紙の"声"を聴き、個別にサークルを紹介したり、同じ思いを持つ人たちの為に年数回2時間程の赤ちゃんイベントや妊婦さんの集いを開催してそこでお友達を見つけてもらう場を設けました。ほとんどの人が一人で参加し不安そうな様子でしたが、帰りにはお友達を見つけて楽しそうに会話をする光景の中、一人ぽつんと寂しそうに帰って行く何人もの後ろ姿に申し訳ない気持ちでした。
年数回のイベントではなく、「友達が欲しい」「誰かと話がしたい」「おしゃべりはしたくないけど誰かそばにいて見守って欲しい」「私の子育て、これでいいの?」そう思った時にいつでも行ける場所・受け止めてくれる人が居る場所の必要性を強く感じました。
平成14年から始まった"つどいの広場"はまさに子育て中の人が求めていた場所で、ティピーも同じ年に自力で広場を開設し、平成18年度から市の事業として日々親子さんが遊びに来て、毎日賑やかな笑い声に包まれています。子育て支援施策は進み、子どもを連れて行ける場所・学習できる機会は本当に増えました。でも親の切実な"声"は20数年前と変わっていないような気がします。
"つどいの広場"の良い所は、自分の住んでいる身近な場所にあること、実家のように敷居が低く、温かく迎えてくれる"スタッフ"が居ることです。ぜひ、あなたも参加してみてください。