子どもたちと一緒に楽しめる趣味をお持ちでしょうか。お子さんが女の子なら料理やファッション、男の子ならばスポーツやアニメ、ゲームなどが定番で、最近ではアウトドアやサーフィン、なんて格好いい趣味も共有されているかもしれません。
でも、なかなか一緒に楽しめない趣味もありそうです。例えば、女の子の人形遊びやファッションへの関心にお父さんが付き合うのは大変かもしれません。また、お母さんが困るのは、男の子特有のおもちゃ集めやプラモデル制作といったところでしょうか。
それらのなかでも特に付き合いづらいのは、鉄道趣味かもしれません。なにせ鉄道は大人が日常利用しているものですし、普段使っている電車に対して、何も珍しさや興味を感じないでしょう。
しかし駅で電車を見たり、鉄道のおもちゃを集めたりするだけが鉄道への関わりではありません。様々な入口や展開があるのが鉄道の楽しみです。そしてその趣味を通じ、子どもの興味・関心をいろいろな世界へ伸ばすことができるのも、鉄道趣味の特徴です。「分からないから付き合えない」というのは、もったいないかもしれません。
ただ、そこで私(教育学博士 弘田陽介)が伝えたいのは、子どもも大人も楽しくないと趣味というのは続かない、ということです。自然に親子が一緒に行きたい、出かけてみたいと思える鉄道の旅は、自然な形で子どもの興味を伸ばしてくれます。そうして培った幼少時の知識への興味・関心は、その後の学齢期の知的好奇心となり、自分の世界を開拓していく原動力になるでしょう。