子どもが良く遊ぶ子に育つたったひとつのこと

篠田 厚志(NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事長)

更新:2016-03-22

久しぶりに子ども達と一緒にすごしていたときの、息子の何気ないひと言にイラッとしてしまったことと、そこから学んだ「遊ぶ子に育てること」について考えてみました。

「遊び方がわからない子ども」

久しぶりの休日、とくに何をするでもなく、それぞれ自由時間のようにまったりと過ごしていた昼下がり。
子どもたちはカプラで遊んでいて、僕はPC作業してました。
カプラは、こんな形のフランスの積み木です。
シンプルなんですがメチャ面白いんですよ!

子どもたちは、しばらく街を作ったりして遊んでいたんですが、その後 息子がのこのことやってきて、ひと言聞いてきました。
「お父さん、何して遊んだらいい??」
「はぁ!??」
なんで遊ぶことをわざわざ親に聞いてくるねん!って思いました。
っていうかさっきまでカプラで遊んでたし!
だったら外で走り回ってこいよ!的な感じです。
今考えると、一緒に遊んでほしかったんかな?とか思えたりするわけですが、そのときはなんというかチョット寂しいやら腹が立つやらで、「何して遊ぶかは自分で考えや!」などと言って、いったん話を終わらせました。

解を示せる親であれ

でもですね、それで終わってしまったら、僕も答えの出せない親になっちゃうなぁと思いました。
それはそれでしゃくなので、部屋に転がっているカプラをおもむろにさわりはじめて・・・
こんなのを作ったりしてみました。

それからこんなのも。

そんなことをもくもくと遊んでいるとですね、息子がいつの間にか隣にやってきて、何食わぬ顔で遊びだしてるじゃありませんか。
「お前、何して遊んだらいい?とか聞いてきとったやんけ!」と心の中で叫んだのですが、同時にふとこう思いました。
自分だけでは何したらいいのか意外とわからないけど、誰かとやったら遊ぼうとするもんなんだろうなと。
人は誰かの遊びを見て遊ぶ
子どもに限らず、大人も含めて、誰かがやってると、なんとなく同じことをしてしまったりしますよね。
遊びもまたしかり。
誰かが遊んでたら自分も遊びたくなるし、誰かがサッカーしてたら自分もサッカーしたくなる。
よく遊ぶ子に育てたいなら、やっぱり親がしっかり遊んでないとダメだな、ということかなと。
親が遊べないのなら、誰かが遊んでいるところに連れて行ったり、子ども達が集まるサークルに放り込んだり、とにかく「誰か」と遊べる環境に子どもを送り出してあげることが大切なんじゃないかと思っています。

道ばたではしゃぎまくれる世の中に

僕は、子どもの頃に遊びに苦労したことといえば、時間が足りなかったことかなと思っています。
それほどに遊びまくってました。
今の子ども達は本当に遊びがわからなくなってしまっているのかもしれません。
それに手を差し伸べてあげられるのは、やっぱりまずはお父さんじゃないかと思うんですよね。
そのために、父親の子育てをヤバくして、僕らの子どもの頃のように、道ばたではしゃぎまくれる世の中にしていけたらと思います。

 

執筆者

  • 篠田 厚志
  • NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事長
  • 1980年生まれ、3児の父。
    高校卒業後、大阪府庁で12年間人事および財政業務を担当。
    府庁業務において、父親として取り組めていない現状を漠然と察知し、退職。
    2013年FJK事務局に入局。 事務局長として主に行政事業の講演・講座、イベントプロデュースを担当
    2015年理事長に就任。
  • 関連WEBページ:https://www.facebook.com/fjkansai/
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