今回はひろばで出逢った素敵なママの話です。
20代前半で細身、きれいな金髪の彼女はベビーカーの子どもに手作りおにぎりをまるで鳩に餌をやるように小さくちぎって与えながら、広場前の情報コーナーを眺めていました。
外に出て声を掛けると少し警戒気味に、でも話しかけられて少し嬉しそうにボソボソと受け答えしてくれました。
場所の利用の仕方を説明し、いつでも待ってるからとその日はお別れしました。
それからしばらくして参加者さんが少ない時をねらって来てくれるようになりました。
自分の友達は皆まだ独身で仕事もしているのでなかなか会えずおしゃべり相手がいない、1歳の子どもは小食で毎回の食事にとても時間がかかる、パパは帰ってくるのが遅く、家事・子育てを一人でしないといけないけれど段取りが判らず何もできないまま一日が終わってしまう、子どもをどうやって育てたらいいかわからない・・会う度に今まで一人で抱えて誰にも言えなかった事を時には涙ながらに話してくれました。
月日が経ちスタッフとマンツーマンでないとダメだった彼女が、少しづつひろばに来ている他のママとおしゃべりができるようになり、お昼時、子どもだけ食べさせて「お昼はいつも食べないから」と過ごしていたのが皆と一緒にお昼を食べ、幼稚園選びも他のママから情報を得て自分で考えて選びました。
そして二人目を出産した頃には、二人の子育てや上の子の幼稚園の送迎と産後疲れの時期に自分で市の「ママサポート」を申請し、上の子の送迎・赤ちゃんの健診・家事をサポートしてもらっていると話してくれました。
元々、純粋でまじめな彼女でしたが、今では制度を上手に活用し子育てしている姿に拍手を送ると、はにかみながらもその表情は自信に満ち溢れていました。
私たちスタッフはそんな彼女を誇らしく、自分の娘のように愛おしく思います。
ひろばでの様々な出逢いは私たちの宝物です。