「母乳育児中におっぱいにしこりができた時」

一般社団法人 大阪府助産師会(一般社団法人 大阪府助産師会理事)

更新:2016-06-03

おっぱいのしこり(乳管のつまり)は、乳房に乳汁がたまり、十分に出されないために一部分が固くなる状態です。押さえると痛みがあり、熱っぽく感じて不安になることと思います。ほおっておくと高熱が出て乳腺炎に移行していくことがあります。

しこりになる原因には、赤ちゃんがよく眠るようになって授乳の回数が少なくなった、外出などでミルクをあげて授乳間隔が伸びた、おっぱいをあげる回数や時間を制限しているなどがあります。この他にも、きつめのブラジャーやおんぶ紐による特定の場所の圧迫、いつも同じ向きで寝る、不適切な抱き方や吸いつき方をしているとうまく乳汁が流れずにしこりになることがあります。まれに赤ちゃんの鼻がつまっていて、飲み方が弱くなることで十分飲みとられないことが原因のこともあります。
動物性脂肪(ケーキなど)を食べて、しこりになるということはありません。

 

しこりを解消するためには以下のことをやってみましょう。
・赤ちゃんに頻繁に授乳する。
・授乳の回数や長さは制限せずに赤ちゃんがほしがるときはほしがるだけ授乳する。
・抱き方や吸いつき方が適切かどうか確認する。
・横抱きだけでなく、脇抱きや立て抱きなど角度を変えていろいろな抱き方で授乳する。
・しこりができた側の乳房から授乳する。
・授乳前と授乳中にしこりから乳頭に向けて自分でやさしく乳房をなでる。
・授乳前に温シップをしこりに当ててみる。
など

これらを試しても改善しない場合やしこり以外に白斑ができているような場合は、助産所や助産師、母乳外来などで相談しましょう。

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