卒乳・断乳について

渡邊 和香(NPO法人 女性と子育て支援グループ・pokkapoka 代表)

更新:2016-05-16

おっぱいっていつまであげたらいいのかしらと思っている方も多いと思います。
周りのママ友が辞めていったり、家族からいつまであげるの?と聞かれたりして不安になることもあるでしょう。
WHOやUNICEFでは、「母乳は2歳かそれ以上母子が望む限り与えましょう。」としています。
できるだけ長く母乳を与えることは、母親や子どもに様々な恩恵をもたらします。たとえば、子どもは、肥満になりにくい、生活習慣病にかかりにくいなど、母親には、更年期以降の骨粗鬆症の予防や、子宮がん、乳がん、卵巣がんの罹患率が低下します。
しかしながら、様々な親子の状況で、おっぱいをやめていくことも考えるでしょう。それぞれの親子が適切な時期におっぱいを終えるにはいくつかの方法があります。

【計画的卒乳】

子どもが自分から卒乳する準備ができる前にお母さんから母乳をやめると決めた時に取る方法です。2〜3日に1回ずつ回数を減らすことを目安にゆっくりしたペースで徐々に乳離れします。突然やめておっぱいが強く張ることを防ぎ、不快感を伴わず進めることができます。

【自然卒乳】

子どもの成長に合わせて、心身ともにおっぱいをやめる準備ができた時に子ども自身から母乳をやめていきます。子どもはさまざな理由でおっぱいを飲んでいるので、子どもの個性を尊重した方法といえます。

【断乳】

何らかの理由で強制的におっぱいをやめる方法です。急激なおっぱいの張りや突然のホルモンの変化によりうつ状態になることがあります。また子どもも突然おっぱいが飲めなくなり混乱するかもしれません。おっぱいが張ってきたら搾乳をしながら対応していきます。

おっぱいをやめる時期は、親子皆さん違います。それぞれの親子に合ったやり方でおっぱいを終えられるといいですね。
おっぱいをやめていくことに心配や不安がある時は、母乳育児に理解のある助産師に相談しましょう。

 

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